Yashica T-AFD改造のCarl Zeiss Tessar 35/3.5 T*レンズ使用です。
コンパクト、標準画角、そこそこマクロもいけると良いとこどりのレンズなのですが、唯一の欠点はこのように灰色かぶりがでること。うまい具合に演出として活用するしかないですね。
読み応えがありそうで面白そうな小説を探していたら見つけたもの、「ダイナミックフィギュア 三島 浩司著」。
上下2巻で1ページに2段組みは結構な量。久々に読み応えがあった。
内容は現代。地球に来訪する俗称カラスとクラマと呼ばれるエイリアン。カラスは地球軌道上に大きなリング状の構造物を建造する。それを襲撃するクラマ。破壊されるリングとリングの断片が降ってきて、そこからキッカイと呼ばれる怪獣が出現する。それをまぁ退治するお話。
四国の剣山に降ってきたその断片は人の感情に作用する働きがあり、簡単に近づけない。またキッカイは人の振りを見て学習進化していて、国際的に決められたのはキッカイを四国の外には出してはいけないとのこと。それを阻止する主役は自衛隊と巨大ロボとなっております。
ロボットものの王道でパイロットかつ主人公は少年。でもなよなよっとした少年ではありません。
出てくるキャラクターも当然多いのだが、見事にキャラクターづけされている。上巻の前半ではキャラクターに感情移入できるよう念入りに描かれていたように思う。
また世界観もしっかり構築されており、一歩間違えるとリアル感が消失してしまう巨大ロボットも生き生きと動いています。自衛隊との連携や戦闘描写も心躍りました。
そんな中、是沢司令官の士気を高める為の口上は、実際にそんなこと言われたらポカーンとしてしまうと思うのだけど、なぜか心の底をざわざわさせる見事なものです。
下巻に入って怒濤の展開を見せ始め、主要人物の入れ替わりが激しくなります。カラスやクラマの再度の出現、国際情勢、各陣営の思惑、人とは感情とは何なのかということがどんどんと押し寄せてきます。そして主人公の成長と共に、新たな絆が見え始め、総力戦を経てクライマックスに向かっていきます。安並新司令官の口上にはにんまりしました。これやりたかったんだろうなぁと。
最後は駆け足になってしまったような気もします。もっと世界に浸かっていたかったというか最後の余韻を味わっていたかったという感じ。これもそれまでが良かったからだと思います。という訳でそこはあと一歩という感じでした。ただ上下巻でこれだけの世界観を味わえたことは自分はとても満足です。あとはそこから空想を膨らませます。
総括としてメディアミックスされそうだなという感じもどこかありますね。劇画でも映像でもこれだけしっかりとした設定がされていれば、脚本や演出などを誤らない限り、良い作品が出来上がりそうです。でもしょぼいCGと若手俳優多用の実写化は嫌だな。アニメーション作品で4クール50話とかならしっかりと描けそうです。
そんなところで、久しぶりの本紹介でした。書いているとだらだらと長文になってしまい、しかも正しい日本語になってしっかりと伝わっているの疑問ですがよろしゅうお願いします。
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